映画『ブルージャイアント』感想・解説 ジャズ演奏歴10年の私が語りつくします!

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ジャズをテーマにした映画、『ブルージャイアント』を観に行って2日が経ちましたが、感動のあまり作中の上原ひろみの音楽が頭の中で鳴りやみません。

アマチュアでジャズを演奏している私は「この映画で絶対ジャズの人口増えるな、ジャズの時代がきたぞ!」と確信しました。

本記事では、ジャズを全く知らない人に向けて、ジャズ演奏歴9年の私が『ブルージャイアント』について解説いたします。

この記事を書いた人
管理人

このブログの管理人、マボです。

東京在住の29歳OL。『ブルージャイアント』の映画を観たが原作は未読。

9歳からトランペットを始め、高校まで吹奏楽を経験したあと、大学からジャズに転向。

大阪大学のジャズ研を経て、現在は社会人のアマチュアバンドに所属し、年に数回ライブで演奏している。

ピアノは6歳からやっているが、クラシック曲のみ弾いている。

ジャズを知らない友人と一緒に映画を観たあと、カフェで解説を垂れ流していたところ、思いのほか喜んでもらえたので記事として公開することにしました。

ネタバレを含みますので、映画を観た後にご覧いただくことをおすすめします。

ぜひ最後までお読みください!

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目次

映画『ブルージャイアント』作品紹介

映画の情報とあらすじを軽くおさらいしておきましょう。

作品情報

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タイトルBLUE GIANT
監督立川譲
脚本NUMBER 8
演奏上原ひろみ(ピアノ)、馬場智章(サックス)、若林駿(ドラム)
出演山田裕貴、間宮祥太朗、岡山天音
製作国日本
製作年2023年
上映時間120分

あらすじ

「オレは世界一のジャズプレーヤーになる。」

ジャズに魅了され、テナーサックスを始めた仙台の高校生・宮本大(ミヤモトダイ)。
雨の日も風の日も、毎日たったひとりで何年も、河原でテナーサックスを吹き続けてきた。

卒業を機にジャズのため、上京。高校の同級生・玉田俊二(タマダシュンジ)のアパートに転がり込んだ大は、ある日訪れたライブハウスで同世代の凄腕ピアニスト・沢辺雪祈(サワベユキノリ)と出会う。

「組もう。」

大は雪祈をバンドに誘う。はじめは本気で取り合わない雪祈だったが、聴く者を圧倒する大のサックスに胸を打たれ、二人はバンドを組むことに。そこへ大の熱さに感化されドラムを始めた玉田が加わり、三人は“JASS”を結成する。

楽譜も読めず、ジャズの知識もなかったが、ひたすらに、全力で吹いてきた大。幼い頃からジャズに全てを捧げてきた雪祈。初心者の玉田。

トリオの目標は、日本最高のジャズクラブ「So Blue」に出演し、日本のジャズシーンを変えること。 無謀と思われる目標に、必死に挑みながら成長していく “JASS”は、次第に注目を集めるようになる。「So Blue」でのライブ出演にも可能性が見え始め、目まぐるしい躍進がこのまま続いていくかに思えたが、ある思いもよらない出来事が起こり……

情熱の限りを音楽に注いだ青春。その果てに見える景色とはーー。


映画BLUE GIANT公式HPより引用)

映画『ブルージャイアント』全体感想

最高でした。言わずもがな傑作です。

タイプの違う3人のプレイヤーが主人公なのが面白く、演奏者としてそれぞれに対して感情移入できました。

これを観て楽器を始めたくなる人もいるでしょうし、大学でジャズをやっていたけれど社会人になって楽器から離れていたジャズメンたちも、映画に感化されて楽器を引っ張り出してきたことでしょう。

何より素晴らしいのが上原ひろみさんの音楽!日本を代表するジャズピアニストですからね。

いい音楽を浴びるという意味で、やはり映画館で見る価値があります。

演奏シーンのCGのクオリティが低すぎてヤバいという噂は聞いていましたが、これに関しては擁護できません(笑)

素晴らしいアニメーションとヌルヌルCGが交互に来て温度差に風邪をひきそうになりますが、それ以上に音楽が良いのでオッケーです!

アマチュア演奏者の私が、主人公たちに思うこと

3人の主人公それぞれが魅力的で、自分自身やこれまで一緒にジャズを演奏してきた仲間と重ねて観ていました。

宮本 大(テナーサックス)

©2023 映画「BLUE GIANT」製作委員会 ©2013 石塚真一/小学館

努力家で才能があり、人を惹きつける情熱的な演奏をする、世界を舞台に活躍するにふさわしい存在。

大は楽器を始めて3年という短さで、魂のこもったものすごいアドリブ(即興演奏)をしていましたが、ああいうのは楽器の技術とか、フレーズを正確に吹けるとか、そういう次元の話ではないんですよね。

大学で一緒に演奏したトランペットの後輩とサックスの先輩を思い出しました。

彼らは楽器自体大学から始めて、技術面でうまいわけではなかったのですが、ソロでは臆することなく自分を表現していつも会場を沸かせていました。

私は正確に早いフレーズを吹くのは得意でも、自分をさらけ出すようなアドリブをやろうとするまでに時間がかかったので、心を動かす演奏ができる大や、大学で出会った2人のようなプレイヤーは本当に尊敬します。

沢辺 雪祈(ピアノ)

©2023 映画「BLUE GIANT」製作委員会 ©2013 石塚真一/小学館

この映画は、間違いなく雪祈の成長の物語でしたよね。

技術的に上手くないと意味がない、とはじめは玉田に厳しかったものの、3人の誰よりも「JASS」が好きで奔走していたり、So Blueのオーナーにダメ出しされ壁にぶち当たってもがいたりするなど、一番応援したくなるキャラクターでした。

雪祈推しの人、多いのでは?そもそもビジュアルと名前もかっこいい!

私が中学や高校くらいでこの映画を観ていたら、雪祈に影響されて間違いなくジャズピアノの勉強を始めていたと思います。

そうなっていたら、私は今のようなジャズトランペッターではなくジャズピアニストになっていたかも…?

サックスやトランペットだと一度に一つの音しか鳴らせないので、ガチガチに理論をわかっていなくてもノリでなんとなくアドリブできてしまうのですが、

ピアノは一度に鳴らす音数が多いのでごまかしがきかず、音楽理論をちゃんと理解していないとジャズの演奏自体難しいです。

雪祈は作曲でも才能を発揮していましたが、ジャズの理論をよくわかっているピアノ担当がバンド内で作曲もすることはよくある気がします。

大学時代一緒に一緒に演奏したピアノの先輩で、ものすごく上手くて憧れの存在がいました。

大と雪祈が一緒に組むことになった場面は、その先輩と一緒にバンドを組めることになって嬉しかった記憶や、ライブに向けて先輩が作曲した楽譜を渡されたときの記憶と重なりました。

玉田 俊二(ドラム)

©2023 映画「BLUE GIANT」製作委員会 ©2013 石塚真一/小学館

大と雪祈は「ジャズで世界一になりたい、勝ちたい」というモチベーションで打ち込んでいましたが、玉田は純粋に「ジャズが好き、メンバーが好き」という気持ちで演奏していました。

大学1年生でジャズドラムに目覚めた玉田は、単位が取れず留年してしまいましたが、ジャズ界隈では楽器に打ち込んで留年する人はごろごろいるので、「あるあるだなあ」と微笑ましくなりました。

途中で挟まれていたインタビューの場面からは、その後玉田はエリートサラリーマンになって、ドラムを本業にはしていないようでしたね。

会社員をやりながら趣味でジャズを続けている私からすると、玉田のような人こそ、細々とでも楽しみのためだけに一生楽器を続けていてほしいな、と思います。

社会人になって、アマチュアドラマーとして叩いている玉田が東京のどこかにいるのなら、ぜひ私とバンドを組んでほしいです。

【ネタバレ注意】ジャズうんちくと解説

映画のストーリーに沿って、印象的だったシーンをピックアップして解説します。

大の上京〜「JASS」結成

物語は大の上京から始まります。東京の大学ジャズ研に所属するピアニストの雪祈と、大に感化されてドラムを始めた初心者の玉田とともに「JASS」を結成しました。

雪の中練習する大。楽器が心配

冒頭の、大が雪の中サックスを練習しているシーン。大のストイックさが伝わる場面だったのですが、楽器の心配をしてしまいました。

友人

ひねくれたこと考えずに純粋に楽しみなさいよ

サックスなどの木管楽器は、側面にたくさんついているボタン(キーと言います)を指で押してドレミの音を変えているのですが、

キーについている「タンポ」という部品が非常に繊細で、砂埃が入り込んだり、水に濡れてしまうと劣化が早まります。大雪の中吹くなんてもってのほか!

現実で雪の中サックスを吹く人はいないと思いますが、「それでも練習したいんだ」という大の情熱が伝わる場面だと解釈しています!

ちなみにトランペットなどの金管楽器は、管の中に水を流して丸洗いしても大丈夫なくらい屈強なつくりです。

多少雑に扱っても大丈夫なトランペットなら、雪の中吹いてもそれほど支障は出ないでしょう。

大学無所属でジャズをやるのは大変かも

大は高校を卒業して上京し、特に大学などには所属せず自力で活動していました。

通常は、雪祈のように大学のジャズ研に所属して、ジャズ研の仲間と切磋琢磨していくパターンが多いです。

「○○大学のジャズ研の人」だったり「○○音大の人」といったある種の肩書きを持ちながら、ライブに出て腕を磨き、人脈を広げていきます。

ジャズ研に所属すると、大学の部室を使えるので、練習場所にも困りません。

ジャズ研でやってきた身からすると、大学や音大の枠組みに一切所属せずに1人でやっていくのは大変そうだなあと思いました。

雪祈の前で独奏した大。あの演奏はめちゃくちゃ上手い

友人

大が雪祈に初めて演奏を聴いてもらった場面、あれってぶっちゃけ上手いの…?よくわかんなかった

あれはめちゃくちゃ上手い

「一緒に組むかどうかは俺の音をきいて判断してくれ」と言い、雪祈の前で大が独奏した場面。

なんだか割れたような音で、「これ、上手いのか?」と心配になった方もいたのではないでしょうか。

ジャズではわざとあのようにドスのきいた音で味を表現したり、観客を「おっ?」と驚かせて惹きつけたりします。

吹奏楽やオーケストラのようななめらかな綺麗な音で吹くと、ジャズだと逆にダサくなってしまいます…!

初心者の玉田と組むのをためらった雪祈。気持ちはわかるぞ

雪祈は「ジャズでは、レベルの高い人同士でバンドを組んで、お互いを踏み台にしながらやっていくものなんだ」と話していましたね。

大が初心者の玉田を連れてきたことで、最初は拒否反応を示していました。

「踏み台にする」はさすがに極端な表現ですが、実力や音楽性が合う仲間だけと好きに組めるのはジャズの良いところだと思っているので、最初の雪祈の気持ちは理解できます。

例えば吹奏楽だと、部のメンバー全員と演奏しないといけないので、実力差や方向性の違いがどうしても発生してしまい、きゅうくつさを感じていました。

ジャズの世界では、好きなメンバーと好きな曲を演奏していれば良いので本当に自由です。

トリオバンド「JASS」の編成は、雪祈が有能だからこそ成り立っている

テナーサックス、ピアノ、ドラムの3人でバンドが結成されましたが、あれは一般的な編成ではありません。

通常だと、サックスなどの管楽器が2人くらいと、ピアノ、ベース、ドラムの合計5人くらいで組む場合が多いです。

管楽器がひとりであることは問題ないのですが、「JASS」では低音でバンドを支えるベースがいないので、ベースの役割をピアノの雪祈が掛け持ちしています。

ピアノの本来の役割である、和音を使った伴奏やソロをやりつつ、左手でずっとベースラインも弾いているんです。

雪祈が一人二役こなせる有能ピアニストだからこそ成り立っている編成です。

「JASS」初ライブ〜ジャズフェスへの出演

3人はライブハウス「Seven Spot」で、「JASS」の初ライブである「18歳のジャズナイト」を開催します。

初ライブではお客さんはわずか5名でしたが、ジャズフェスで大きな舞台に立つなど、場数をふんでファンを増やしていきました。

初ライブ曲「First Note」を玉田に叩かせるのは鬼畜すぎ

ライブハウス常連の5人お客さんに披露した初ライブでは、雪祈のオリジナル曲「First Note」を演奏しましたが、玉田が途中から曲についていけなくなってしまいました。

そもそも、始めて3ヶ月、初心者で頑張っているドラマーにあの曲を叩かせるのが鬼畜すぎる…!

基本的な曲だと、1,2,3,4,1,2,3,4といったふうに4拍子で進行していくことが多いですが、あの曲は7拍子なんですよね。

始めたばかりの人に7拍子はトリッキーすぎるし、テンポもかなり速くて難しかったはずです。

ライブ後は落ち込んでいましたが、それでも玉田は血の滲むような練習を重ねていたに違いありません。

初めは、これくらいのレベルの曲からスタートします。

「First Note」はこれですからね、難易度の差がわかると思います。

演奏するうちにどこをやっているのか見失うことを「ロストする」というのですが、その描写もかなりリアルでした。

恥ずかしながら、いまだに私もソロの途中でロストすることが時々あるのですが(本当にあってはならないのだけど)、あれは冷や汗ものです。

サックスやトランペットがロストしても、ドラムやピアノが合図を出して助けてくれるので大体なんとかなるのですが、玉田はドラマーとしてバンドを引っ張る立場ですからね…プレッシャーもものすごかったことでしょう。

「ジャズフェス」に出ると度胸がつく

「JASS」がジャズフェスに出演する場面もありました。

大御所グループの前座としてみくびられていましたが、実際ステージに立つと観客の心をわしづかみにし、大御所グループのリーダーをも唸らせました。

ジャズフェスは地域の大きめのホールや、開けた路上で開催されます。

私もこれまでにいろいろなバンドでジャズフェスに出演してきましたが、出るとすごくいい経験になるし、観客が多いので度胸がつきます。

同じジャズフェスに出演していた別のバンドの人とのちのち巡り合って一緒にバンドを組むこともあって、「あの時○○ジャズフェス出てたよね!あの曲良かったよ」なんて盛り上がるので楽しいです。

ライブハウスで行うライブだと、もともとジャズが好きで通い慣れている人が来ていたり、こちらから誘った身内が来ているのでアットホームな雰囲気です。

一方でジャズフェスだと通りがかりの一般の人や、他のバンド目当てに来た人がついでに聴いていたりもするので、自分たちのファンばかりの状態ではないんですよね。

一般の人も楽しんでもらえるような曲を選んで演奏することもあります。

「ジャズを聴きにいったことがないけれど興味はある、でもいきなりライブハウスは敷居が高い」という方は、まずジャズフェスに行ってみてはどうでしょうか。

いろいろなバンドを見れるので、楽しいですよ!

ジャズフェスの例
  • しながわジャズフェスティバル【3月】
  • 高槻ジャズストリート【5月】
  • 池袋ジャズフェスティバル【5月】
  • 大阪城音楽堂フェスティバル【5月】
  • Swing Jazz Cruise(神戸)【6月、9月】
  • 新潟ジャズストリート【1月、7月】

あなたの住んでいる地域でも何かしら開催されていると思いますので、調べてみてください。
私は直近だと池袋ジャズフェスに出演します。ぜひ遊びにきてくださいね!

「JASS」がゼロからファンを増やしたのはすごすぎる

前の章でも述べている通り、通常は大学ジャズ研などのコミュニティに属して、まずはその中の仲間と組んで活動の幅を広げていきます。

ライブで演奏する時も、大体ジャズ研の仲間を呼ぶので、同年代のジャズ仲間である程度会場が埋まることが多いです。

「JASS」は初ライブに向けて通行人にビラ配りをするなど、全くゼロの状態から集客していました。

知名度ゼロ、コミュニティの仲間もいない状態からファンを増やしていけたのは、「JASS」が本当に実力派のバンドだからだといえます。

雪祈覚醒〜So Blueでのラストライブ

日本のジャズシーンを代表するライブハウス、So Blueに憧れる雪祈は、So Blueのオーナーに「JASS」のライブを聴いてもらうことに成功しますが、ライブ後名指しで人間性と演奏を否定されてしまいます。

猛練習を重ねた雪祈は、So Blueの系列のコットンズで代理で演奏する機会を得て、そのライブで見事覚醒。そうしてSo Blueで「JASS」が演奏できることになりましたが…

内臓をひっくり返すようなソロ。これこそがジャズの醍醐味!

雪祈は大に「ソロで毎回同じことばかり弾いている」と指摘されて、「安定した演奏のほうがいいからこれで問題ない」と反論していました。

その後、So Blueのオーナーに「ジャズを舐めていて、ソロも面白くない」と言われたことから、本格的に壁にぶち当たってしまいます。

こもりきりで猛特訓した雪祈は、「コットンズ」で代理出演したライブで見事「内臓をひっくり返すようなソロ」を披露し、覚醒しましたね。

この「ソロ」こそがジャズの最大の醍醐味です。

オーケストラや吹奏楽、クラシックピアノの世界では、演奏する音はすべて楽譜に書かれていて、楽譜通り演奏することで成り立ちます。

一方でジャズはアドリブ(即興演奏)があるのが特徴で、まずは決められたメロディーを楽譜通り演奏した後、そこからは自由なアドリブソロで、ひとりずつの見せ場です。

ソロでは、CマイナーとかFメジャーセブンスといった「コード進行」だけが指定されていて、そのコード進行から外れない範囲で、その場で思いついた旋律を魂のまま演奏します。

アドリブでどれだけアツい演奏ができるかがジャズの楽しいところです!

楽器の実力やその日のコンディションによって、ソロで表現できることの幅が変わってきます。

ソロで気持ちよく演奏するためには、演奏技術、ある程度のコードの知識、そして臆せず自分をさらけ出す勇気が必要なのです。

ライブハウス「コットンズ」は、実在のライブハウス「コットンクラブ」がモデル

雪祈が覚醒したライブハウスは「コットンズ」という名前でしたが、実在のライブハウス「コットンクラブ」がモデルになっています。

東京駅の近くにありますので、聖地巡礼のついでにジャズライブを楽しんでみてはいかがでしょうか。

コットンクラブは海外にもあって、2017年にドイツのハンブルクに行った際に訪れたことがあります。こちらもかなり歴史があって、ディープな雰囲気で楽しかったです!

ディキシーランド・ジャズという古いジャンルのジャズを演奏していました。

ライブハウス「So Blue」は、実在のライブハウス「ブルーノート東京」がモデル

雪祈があこがれ続けたライブハウス、そして「JASS」の最後のライブが行われた場所が「So Blue」でした。

「So Blue」は「ブルーノート東京」の名前で実在していて、東京メトロの表参道駅が最寄りです。

映画でいっていた通り、日本のジャズクラブの頂点に君臨する場所です。

こちらにもぜひ聖地巡礼してみてください。

出典:BLUE NOTE TOKYO 公式HP

この場所、映画で何度も登場しましたよね!このように実在しています。

出典:BLUE NOTE TOKYO 公式HP

こちらはブルーノート東京の入り口です。これも映画に出てきたのとそっくりですね。

サックスとドラムの組み合わせは難易度が高い

「JASS」の最後のライブでは、雪祈が病院から駆けつけるまで大と玉田の2人で演奏しました。

サックスとドラムのデュオになってしまったわけですが、これがかなり難しい組み合わせなのです。

ピアノと管楽器のデュオならよくありますけどね

前述のとおり、ソロを演奏するときは「コード進行」にあった音を自由に吹きます。

この「コード」をハーモニーとして伴奏で鳴らしてくれているのがピアノなので、ピアノのハーモニーを聴きながらアドリブしていきます。

ドラムと2人で演奏する際は、アドリブする際にハーモニーを鳴らしてくれる存在がいないので、自分の頭の中で常にハーモニーを鳴らしておく必要があります。

これが大変で、私だったら確実に途中で混乱してロストしてしまうことでしょう…。大、おそるべし。

結成と解散を繰り返すのがジャズ

「JASS」はSo Blueでのライブを最後に解散しました。

ジャズでは割と気軽に結成と解散を繰り返していきます。

いろいろなバンドを掛け持ちすることが多く、ひとつのライブに向けて、一夜限りのバンドが組まれることもあります。

ひとつのバンドが活動をやめてしまっても、めぐりめぐってかつて組んだ仲間とまた一緒になることも多いです。

原作未読のため、大と雪祈と玉田がどうなっていくのかわからないですが、

私の希望としては、大と雪祈はそれぞれ音楽の世界で活躍していて、玉田の結婚式に2人が駆けつけて披露宴で「JASS」が演奏する…とかあればいいのになあ、と想像してしまいます。

『ブルージャイアント』全人類観て!ジャズはいいぞ!!

『ブルージャイアント』はジャズを全く知らない人も、ジャズをやってきた人もみんな感動できる最高の映画です。

ジャズいいな、と思ったあなた、ぜひこれを機にジャズを聴いてみてください!

そして、楽器人口が増えたら本当に嬉しいです。

大人になってから楽器を始めてジャズをやるのでも、全然遅くありません。

ピアノは幼少期からの訓練が必要なので上手くなるのは厳しいですが、サックスとドラムは大人が始めても楽しめますよ。

青い炎のような演奏ができると、もうたまりません。

ジャズは、スゲエ熱くて楽しい。

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