中国と日本では食事のマナーが異なるため、中国の方と食事をする際には注意が必要です。
この記事では、中国人との食事の際に押さえておきたいマナーを解説します。
このサイトの管理人、茜です。
東京の中華系企業に勤務する28歳OL。
中国人のパートナーと結婚して1年。中国語勉強中
茜の夫です。この記事を監修しました!
27歳、中国の安徽省出身(上海から新幹線で3時間。中国の基準で言うと近いです)。
中国の大学で日本語を専攻し、一年間日本に交換留学してそのまま日本企業に就職。来日4年目。
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中国の食事マナー・飲み会ルール5選
押さえておきたいルールは下記の5つです。
- 食べ物を残す(昔の風習)
- ゲップはむしろ可愛いこと
- 取り皿に一度にたくさん取ってはいけない
- 乾杯したら一気に飲み干す
- 基本的に割り勘はしない
順番に詳しく解説します!
1.食べ物を残す(昔の風習)
日本では、振る舞われた料理は残さず食べることで、料理を作ってくれた人や食材の命への感謝を表しますよね。
一方で、中国では料理を少しだけ残すことがマナーだとされてきました。
理由は下記の通りです。
料理を出す側:食べきれない量の料理を出せるほど、裕福な家庭だと示したい
食べる側:食べきれないほど十分な料理を提供してもらい、満足したという気持ちを表したい
田舎や年配の方の間では一般的ですが、都市部や若い人の間では薄れている文化です。
滞在する予定の場所や食事相手によって異なります。
フードロスの観点からも消えつつあるマナーですが、私の地元では今でも続いています。年配の人が多いからかな。
2.ゲップはむしろ可愛いこと
日本で人前で堂々とゲップする人はまずいませんよね。ましてや欧米では、ゲップはオナラより嫌な顔をされるんだとか…。
でも中国では異なります。
食後のゲップは「美味しかった」のサインとして、むしろ食事の提供者から喜ばれる行為です。
特に女の子がゲップすると「素を出していて可愛い!」と思われます。
料理番組で可愛い女優がゲップして「可愛い〜」とチヤホヤされるくだりもよく見られるそうです。日本でよく食べる女性が可愛いと言われるのと同じノリなのでしょうね。
夫の女性の友達が家に来て一緒にご飯を食べた時も、けっこう普通にゲップしていましたね
3.取り皿に一度にたくさん取ってはいけない
中国では日本と違って大皿で料理が出されて、菜箸もなく、個人のお箸でつつきながら食べます。
その際、自分の小皿に一度にたくさん取ってはいけません。
一口分取って小皿に入れて食べ、また一口分取って食べる…というのがマナーとされています。
一度にたくさん取ると、好きな料理を独り占めしようとしている子供のように思われます。一口ずつ取るのが大人の食べ方です
日本人の感覚では、自分の箸で何度も触ると不潔で逆に失礼な感じがしますよね…。
あとは日本で一般的な「自分が食べる分は全部自分の個人の皿に盛られている状態」になるべく近づけたいというか。
ここは日中でかなり感覚が異なる部分ですので、ぜひ覚えておいてください。
4.乾杯したら一気に飲み干す
中国では、乾杯したらグラスを一気に飲み干します。
そして乾杯は一度では終わりません。中国での乾杯の流れは以下の通りです。
- 目下の人が目上の人の席まで行って、グラスを乾杯
- 二人ともグラスを飲み干す
- 自分のペースで飲む
- おしゃべりがひと段落したら、いいタイミングで再度乾杯して飲み干す
- 上記を食事が終わるまで繰り返す
日本では飲み始めの一回しか乾杯しないから、寂しく感じます
お酒が苦手な場合は、もちろんジュースや水でもOKです!
私が夫の実家に初めて行ってご馳走になった際、白酒(中国のものすごく強い焼酎)でお義父さんと乾杯して無理に飲んでしまい、見事にお腹を壊しました。
乾杯はするべきですが、無理は禁物です。
お義父さんが飲んでいるのはこちらです。挑戦してみたい猛者はぜひ…!
5.基本的に割り勘はしない
中国では、基本的に割り勘はしません。
職場の飲み会の場合は上司が奢るので、「日本のように役職に従って金額に傾斜をかけて割り勘」という風にはなりません。
ちなみに日本のように事前に細かく準備はせず、上司から適当に誘ってその日にノリで飲みに行きます。
友達とご飯に行く場合は、今回はAさんが奢るが次回集まった時はBさん、その次はCさん…という形で順番に奢ります。
日本人の友達とご飯に行って、会計前に計算して割り勘する場面はすごく面倒で、正直恥ずかしく感じます。
「また会いたい」という気持ちを表すために、中国では基本的に誰かが奢ることになっています。
本当に楽しくなくて、もう会う気がないなら割り勘になるけど…。
中国人の友人とご飯を食べて、割り勘を申し出てしまうと「今日は楽しくなかったのかな?」と誤解を招いてしまうかもしれませんね。
男女でご飯に行く際は、男性が奢ることになっているようです。
酒を交わせば友になる!気を遣いすぎず楽しむこと
中国の食事マナーを5つご紹介しました。
上記のマナーはあるものの、日本ほど気遣いは必要ありません。
目上の人と飲む場合でも、日本のようにお酒を注いであげる必要はなく、乾杯さえすればあとは友達のように親しいノリになります。
中国には「酒を交わせば友になる」という言葉があります。
日本のように、「飲み会も仕事」という感覚はありません!
日本では飲み会でどれだけ盛り上がっても、次の日は仕事モードになって冷たいですよね。中国人としては寂しい…
基本的なルールは守りつつも、気を遣いすぎずに食事を楽しみましょう!
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