竹内亮監督の『劇場版 再会長江』中国人の夫と一緒に観てきました!
日本では2024年4月12日公開、5月には中国でも公開されました。大好評につき、10/11より有楽町角川シネマにて再上映もされています!
中国の激動の変化、主人公たちが夢に向かって努力する姿、雄大な自然の風景など見どころたくさん。
上映後の舞台挨拶では、憧れの竹内監督とお話しすることもできて感激でした。
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「中国で一番有名な日本人」竹内監督は、私たちのチャンネル設立のきっかけ
南京在住のドキュメンタリー監督である竹内亮さんは、私たちがYouTubeチャンネルを始めたきっかけになった人です。
もともとドキュメンタリー制作会社でディレクターとして、NHKの「世界遺産」「長江 天地大紀行」などを制作されていた竹内さん。
仕事で中国に魅せられた竹内さんは、2013年に中国人の奥さんとともに南京に移住し、映像制作会社の「和之夢」を設立します。
中国に住む日本人、日本に住む中国人に密着するドキュメンタリー番組「私がここに住む理由(中国名:我住在这里的理由)」の配信を開始し、コロナ関連のドキュメンタリーをきっかけに大ヒットしました。
竹内さんのSNS総フォロワー数は約630万人で、今中国で一番有名な日本人として知られています。
竹内さんの作品の特徴は、なんと言ってもリアリティーです
私の夫・健は、大学で日本語を学び始めた2015年から「私がここに住む理由」を見続けていて、竹内監督の大ファンです。
健が「大手メディアが言えないありのままの情報を伝える」竹内監督のスタンスをリスペクトしており、それが私たちのYouTubeチャンネル設立のきっかけにもなりました。
10年前に取材した人たちと再会しながら、長江の源流を目指す
映画『再会長江』は、竹内亮監督が10年前に番組で取材した主人公に再会しながら、当時諦めた「長江源流の最初の1滴」を目指すストーリー。
中国を舞台にしたドキュメンタリー映画は、日本ではかなりマイナーかと思いますが、中国に興味のない人でも絶対に楽しんで観れるはず!
竹内監督がメインキャストでもあり、その陽気な人柄で笑わせてくれる箇所も多く、退屈しない作品です。
劇場では何度も笑いが起こっていました
10年で激変した中国
映画では長江下流の上海から源流のチベット高原まで、6,300キロを旅します。
10年前のドキュメンタリーと現在の動画が交互に流れる形で物語が進みます。
特に驚いたのが、メインで登場するチベット族の女性・ツームーを取り巻く価値観の変化でした。
10年前は親が決めた結婚相手と10代で結婚するのが当たり前の社会だったのが、10年後に取材すると恋愛結婚が当たり前になっており、ツームーの妹は「30歳までは結婚しない」と言っているほど。
これまで5000年くらいかけて変わらなかった価値観が、ネットの影響で一変していたのが印象的でした。
10年前、竹内監督がツームーを上海に連れて行こうとした時大反対していた親戚が、10年後には「今となっては世界中どこへでも連れて行ってあげてほしい」と言ったのも驚きです。
女性優位の村「女儿国」イメージが覆された
作中では女性が家計を支えて家のことも全て仕切っているという地域、「女儿国」が取り上げられています。
進化生物学者の人が書いた本で、中国にそういう村があるということは読んだことがありました。
『銃・病原菌・鉄』の作者が書いた本です。内容自体は面白いのでオススメ
本の情報からは、女性優位の社会は結局うまく行っていない、とっくに廃れかけている文化だ といった印象を持っていましたが、このドキュメンタリー映画を見て完全に見方が変わりました。
監督による村の人たちへの密着取材からは、本から得られる知識とは全く違った生き生きとした姿が伝わってきます。
対話と映像からしか伝わらない真実があるのだと感じさせられました。
監督も主人公たちも等身大
この映画、笑いどころはたくさんあるのですが、10年ぶりに監督と再会したツームーが「当時のMCには会いたいけど、監督はほぼ印象に残っていない」と言ってしまうあたりが一番面白かったです(笑)
そういう場面もあえて全部使うというのが、まさにリアリティだと感じました。
作品全体を通して、竹内監督や主人公たちの等身大の姿が映されているのが魅力でした。
圧巻の景色!自然ドキュメンタリー好きにも刺さる
健はこの映画をヒューマンドラマとして楽しんでいましたが、私は自然ものドキュメンタリーとしてもかなり楽しみました。
自然ものの番組が大好きなので、「長江の最初の一滴を見に行く」というストーリー自体にワクワクしましたね。
上流の小川を見に行って終わるのかな〜と思っていましたが、本当に氷河が溶けて水滴が落ちている場面、文字通り「最初の一滴」を見に行ったのがすごかった!
竹内監督自身は高山病にやられて断念してしまいますが、託された後輩が「最初の一滴」を撮影するのも胸アツポイントでした。
空撮での雄大な景色も見どころです。
特に「女儿国」の透明な湖で船を漕いでいるシーンは圧巻。
人が誰もいない景色は、この映画が撮影されたコロナ禍でしか見れないそうです。劇場で見ると感動間違いなし!
日中どちらにも寄らない、客観的なコンテンツを作る
私たちが観に行った回では竹内監督とツームーが登壇する舞台挨拶があり、特に健は長年推してきたアイドルに会えて大興奮でした。
挙手で監督に質問できるコーナーもあり、健も質問に答えてもらえることに!
質問の内容と、いただけた回答はこんな感じでした。
竹内監督の「日中のありのままを伝える」というスタンスに憧れて、私たちも夫婦でYouTubeとbilibiliを運営しています。
同じコンテンツで日中双方のユーザーに喜んでもらうには、どんな工夫が必要ですか?
中国と日本、どちらの立場にも寄らず、客観的でフラットな立場を貫くこと。
日中の間でこういう仕事をしていると、「中国のスパイなのか」「日本のスパイなのか」と言われることもあった。ネットで何か批判されても、強いハートを持って諦めないこと!
僕は中国が好きなので、どうしても映画も主観だらけになっているけど、極力中立でいることが大切。
私たちはまだまだ弱小アカウントですが、日中両方にウケるコンテンツの難しさは本当に日々痛感しています。
今回竹内監督からもらえたアドバイスをもとに、頑張っていきたいと思います。
いつか竹内監督の番組に出演したい!頑張ろう
私たち夫婦の目標の一つは「我住に出演する」こと!
たくさんの人に見てもらって竹内監督の目に留まれるよう、励んでいきたいと思います。
YouTubeは20万人、bilibiliは100万人くらいフォロワーが必要だよね(笑)
道のりは長いが頑張ろう
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