12月のある日。私は引っ越しの荷造りをしながら途方に暮れていました。
「なんでこんなにモノが多いんだろう」「これなんで買ったんだろう」「前回の引っ越しの時も同じことを考えていたのに、なぜまたこうなっているのか」と苛立ちが募っていく。
そんな中、読書で現実逃避していた時に出会ったのがミニマリズムについての本です。
ミニマリストというと、断捨離好きでモノが少ない人というイメージしかなかったのですが、読んでいるうちに、ミニマリズムとは、頭の中をクリアにし、今に集中する生き方を体現する手段であると理解できました。
本記事では、書籍『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』を読んで実践したことと、私の心境の変化を記載します。
このブログの管理人、マボです。
東京のIT企業に勤める27歳OL。
散らかし癖があり、部屋を整理しても2日で元に戻る。遅刻常習犯。麻婆豆腐が好き
- ミニマリストって最近流行っているけど、良さは何?
- 断捨離したいが、手放しづらいモノにどう対処したらいいか知りたい
- 自分もだらしないので、変わろうとしている人の体験談を見たい
モノを減らそうと思ったきっかけ
結婚の予定に合わせて、引っ越すことになりました。
都内・通勤30分以内の立地で考えた結果、そこそこ狭く間取りも特殊な賃貸。モノが多いとどう考えても住めなさそうな状況です。
必要に迫られて、モノを減らすことにしました
パートナーの影響もあります。彼にはモノが少なく、服は数着しか持っておらず、食料品や消耗品以外はニトリか無印かユニクロでしか買わないという徹底ぶり。
「選択肢を断つことで脳の負担を減らせるので楽」だそうで、自然とミニマリストになった人でした。
見習いたい以上に、合理的でスッキリした暮らしをしている人なのに、私と住むことで乱されるのが可哀想に思えてなりません。
ミニマリストになって、変わりたい
私は普段からだらしないので、生活に影響が出ることもしばしばです。
こんな私も、ミニマリズムで変われるかもしれない…!
『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』著者の佐々木典士さんは、もともと過剰にモノに囲まれた生活を送っており、以前は頭の中がゴチャゴチャしていてひどい有様だったと作中で書いています。
ミニマリストになるために元の素質は関係ないのだと勇気をもらえました。
モノがなければ散らからない
私は小さい頃から、家族に「部屋を片づけなさい」と毎日注意されながら育ちました。
家族の努力も虚しく、大人になっても部屋はそれなりにゴチャゴチャでした。
こんな私でも、これまでの人生で部屋がスッキリしていた時期があります。
海外留学中です。
スーツケースに入る分しか荷物を持ってこれず、一年間限定の暮らしだと分かっていたので、現地でも余計なモノを増やしませんでした。ヨーロッパは室内も土足のため、床にモノを置けなかったのも大きかったです。
思い返せば、あの期間は部屋がスッキリして身軽だったおかげで、頭の中までクリアでやるべきことに集中できていました。
「モノを片付ける」というアプローチ自体、私には無理なんだと思います。
そもそもモノが少なければ散らかることもないし、嫌いな片付けをする必要もない。
もう一度、留学生活のような身軽な生活に戻ることにしました。
モノが少なければ時間に余裕ができる
かれこれ10年以上、遅刻癖が治りません。約束の集合場所が家から遠かろうが近かろうが関係なく、指定の時間に微妙に遅れることが多いです。
わざとではないですし、「何分までに家を出れば間に合うから、この時間までに化粧して…」と逆算しながら準備するのですが、なぜか自分の立てる見通しすら守れません。
「バッファをとって、自分の思う見通しより5分早く行動する」などもやってみたのですが、結局うまくいきませんでした。
書籍の中に、「人間の頭の処理能力は限られている。モノに支配されていると、何事にも選択に労力がかかるし重いパソコンみたいにフリーズしてしまう」といった内容があります。
モノが多いから、それだけ「どの服を着よう」「どのカバンで行こう」とか「アイシャドウはどの色にしよう」といった選択に迫られているうちに、時間も労力も削られて遅刻している説が浮上してきました。
「早めに準備する」と意識する程度ではこの遅刻癖は治らないと分かっているので、これもアプローチを変え、モノを減らして脳の負担を下げることで対処していきます。
モノを買っても、いずれ飽きる
物欲を満たすことでストレスを発散したり、セールのたびに無理に化粧品を買ったりしていました(必要ないモノまで買っているので結局損している)。
買うことで満足してそのまましまい込み、引っ越しの時に発見すると使用期限が切れていて無駄になったモノもたくさんあって、後悔しました。
書籍を読んでなるほどと思ったのが、「経験はずっと思い出として価値が色褪せないが、モノは買った時がピークでいずれ飽きるので、本当に要るものだけ買えばいい」という内容です。
面倒くさがりの私は、家計簿はつけないし支出を細かく把握する気が起きません。
欲望に任せてちょっとしたモノをよく買うので、支出が複雑になっていることが諸悪の根源なのでは、とも気付きました。
物欲に流されなくなることで、余計なものが増えなくなるので部屋がスッキリする。細かい支出が減るので家計管理のハードルが下がったので一石二鳥です。
不用品回収業者に4万円払い、痛みを知った
引っ越しの荷造りをしながら、一年以上使っていないモノ、ときめかないモノを手放しました。
テレビ台や棚のほか、要るか要らないかの判断も面倒で溜め込んでいた大量の書類、一軍以外の衣類やカバンなど、大型のゴミ袋8袋分くらいになりました。
引き取りの費用は4万円かかり、お金がかかった痛みと、「モノたちも、こんなふうに溜め込まれて幸せじゃなかっただろうな」という痛みを知りました。
でも、痛みを感じながらもモノに感謝し、写真を撮りながら手放していくのは悪くない気分です。
4万円で自分にティファニーの指輪を買った時以上に、良いお金の使い方でした。
\不用品業者に見積もりを依頼/
メルカリで82アイテム出品して、30万円利益が出た
売れそうなものは、メルカリを利用して売りました。大量の本や香水、一軍以外のカメラやレンズなど、利益はなんと30万円!
半月くらい毎日コンビニに通って大量に発送していたので、店員さんに申し訳ないし正直気まずいです!
気まずすぎて、徒歩圏内のコンビニ4つをローテーションしていました
パートナーには、売上金額よりも、82個モノを所有していたこと自体に驚かれてしまいました(まとめ売りもしているので、モノの数でいうと、本当はもっともっと多い)。
この30万円は、物欲を満たすために使うのではなく、入籍日に美味しいものを食べたり、旅行での楽しい経験に使おうと決めました。
モノの手放し方
手放したモノの例を紹介します。どうやって決心して、どんな方法で手放したか参考になれば幸いです。
テレビ
引っ越し先ではパートナーが持っているテレビを使うことになったので、私のものは手放しました。
メルカリの「たのメル便」が本当に便利でした。
売れた後に発送したい日時を指定すると、ヤマト運輸の業者が家まで来て梱包と運送をやってくれるサービスです。梱包資材などこちらで準備することは一つもありません。
送料はそれなりにしますが、テレビは高く売れるので大丈夫です。
棚
棚を手放した理由は一つ。
余計な収納スペースがあると、そのスペースを埋めようとして、またモノを増やしてしまうからです。
私の場合カラーボックスでしたが、高く売れるものではなく「たのメル便」を使うと送料のせいで利益が出なさそうだったので、おとなしく不用品回収業者に引き取ってもらいました。
アイドルグッズ
オタクなら共感いただけると思いますが、アイドルグッズは本当にスペースを取ります。
推しのトレカを自引きしたくてアルバムをいくつも買ったり、メルカリで血眼になってグッズを漁ったりしてきました。
ファンとしての気持ちは継続していますが、ここ最近は趣味のバンド活動を再開するなど、別のことで忙しくなってしまいました。
前ほどオタ活にリソースを割けなくなっていたので、思い切ってグッズを手放すことに。
幸い妹も同じグループにハマっていて、喜んで引き取ってもらえたので良かったです。
今までお金をかけて収集したものを手放すのは勇気が要りますが、今このモノが手元になかったとして、同じ額を払ってもう一度買いたいと思うか?で判断すると良いです。
資格のテキスト
資格勉強が好きで、新しい資格を受けるたびにテキストが増えていましたが、全てメルカリで売って手放しました。
問題集なら気軽に手放せたりするのですが、テキストを手放すとなんだか身につけた知識までなくなってしまいそうで、今まで何となく溜め込んでいました。
でもこれを機に、考えを変えました。
身につけた知識は、テキストを売ろうが、失うことも奪われることもありません。
それに、資格の内容は年々古くなるので、見返したくなったら(実際、過去に取った資格の内容を見返したくなる機会は滅多にないが)その分野の最新の本を買うべきです。
本
1年くらい前から電子書籍派になりましたが、気に入った本は残していました。
厳選して残していた61冊。この機会に、一冊残らず手放しました
大好きな本は手放しずらいですが、実際読み返すことは滅多にありません。
本の保管スペースのために家賃を払うくらいなら、手放して本当に必要になったらまた買えばいいやという考え方に変えました。
家に本を並べておきたくなる心境って、
「本を読む賢くて深い人間なんだぞと他人にアピールしたい」「小難しい本を買って挫折したことを認めたくなくて、とりあえず積んでいる」といった、しょうもない見栄によるところが大きいと思います。
コスメと服
たくさん持っていましたが、厳選した一軍以外は手放しました。
パーソナルカラー診断と骨格診断に行ったことがあり、自分にドンピシャに似合う色と系統が分かっているので、それ以外のものは楽に断捨離できました。
今日はどんな口紅をつけようかな、どんな服を着ようかなと選ぶ楽しみは大幅に失いました。
私にとってはそれよりも、選択する労力と時間を節約して、遅刻しなくなることの方が重要です。
それに、本当に好きで似合うものだけしか身につけなくて良くなるので、逆に幸せになれました。
パーソナルカラー診断と骨格診断はマジでオススメです。診断費は高いですが、これからの人生で無駄なものを買わなくなるので、絶対お得!
海外で買った思い出の品
最後まで決断に苦しみましたが、「今使っているモノ以外は手放す」というルールに従って捨てました。
留学中に買って、かつて気に入って使っていたが、今の私にとっては役割を終えているモノたち。
旅先で訪れる街では必ず買って、数だけ増えっていったマグネット。
「今に集中する」という生き方を選択するために、お別れしました。
書籍『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』の中で印象的だった箇所を紹介します。
過去に執着していると、新しいことは入ってこなくなる。
過去に必要だったモノとすっぱり縁を切らないと、一番大事な「今」はいつまでも無視されてしまう。
過去のモノと向き合うことは、過去の自分とばかり向き合うことでもある。
それは「自分自身」に対する偏見を塗り直して固めて行くような作業だ。今の自分が最高に好きならそれでもいい。
何か変わりたいと思うなら、「今」必要なモノだけ手元に置こう。(佐々木典士『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』)
だらしないOL、ミニマリストになる
こうして約1ヶ月間頑張って、「部屋がまあまあスッキリしていて、女性の割にはモノが少なめの人」くらいにはなりました。
『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』で述べられていたように、ミニマリストに「所有物が何個以下」などといった定義はありません。
ミニマリストになりたい人は、各々に合ったやり方で、「今」に集中し、モノに忙殺されないスッキリした暮らしを目指していけば良いのです。
所有物を全て把握できるレベルまではまだ全然到達できていませんが、今日から私はミニマリストを自称します。
とりあえずミニマリズムへの一歩を踏み出した私。これからどう変われるのか楽しみです。
あなたも本当に気に入ったモノだけに囲まれて、身軽に暮らしてみませんか?
\ミニマリストの考え方を知る上で、この本も良かったです!/
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