本記事では、前回の記事で記載した企業と同時期に並行して受けていた企業について、書きたいと思います。
転職活動で「こちらは面接で手応えを感じて入社意欲も高いのに、あっさり落とされた」というパターンは嫌ほど経験してきましたが、
今回の企業は珍しく「こちらは全然乗り気じゃないのに、企業側とエージェントからゴリ押しされて困った」ケースでした。
両思いになるって難しいですね…
こちらの記事の続きです。
今回の企業とは、求人紹介を受けてから選考辞退するまでの30日間の付き合いでした。
スピード感は下記の通りです。
マイケルペイジから求人を紹介される
これもマイケルペイジから紹介された案件です。
マイケルペイジに登録した時に面談してくれたエージェントが持って来てくれました。
営業部長の秘書ポジション
なぜか選考の途中で、役員秘書にポジションが変わりました。
求人を紹介された段階では、外国人である営業部長の秘書ポジションとして紹介されました。
紹介されたその会社は、ドイツ企業です。
大学ではドイツ語を専攻しており、新卒でドイツと関わりの深いメーカーで働いていたので、私の経歴とかなりマッチしています。
経験してきた業務もほぼ秘書業務だったため、職務経歴の面でも相性が良かったです。
条件的に、「限りなく受かりやすそうな会社」ではありました。
「営業へのキャリアパスがある」と言われ、応募を決める
正直、秘書のポジション自体は嫌でした。
転職しなければ秘書業務を極めるルートに入っていきそうで不満だっことが、そもそもの転職理由の一つだったからです。
ただ、エージェントから「営業部長の秘書から、そのまま営業になるルートがあります」と説明を受けたので興味が湧きました。
遠回りにはなりますが、一旦は秘書として入社するけれども、「ゆくゆくは秘書業務を脱して営業とか、他の道に進みたい」とアピールするのもアリだと思い、応募を決めました。
とりあえず入社してしまえば勝ちかな、と思って受けました。
今思えば甘い考えですね。
応募の意思を伝えてから2日後、書類通過のメールをもらいました。
選考のフローは、人事担当者との一次面接の後、秘書役をする予定の営業部長との最終面接があると説明を受けます。
多くの場合は全部で3回面接があるので、2回で終わるのは珍しいケースでした。
人事担当者とZOOMで一次面接
一次面接は、書類通過のお知らせをもらってからちょうど1週間後でした。
面接は1時間半ほどで、長かったです。
業務内容が最悪
面接官の人事担当は、30代くらいの女性でした。とてもスマートながらも、物腰柔らかい印象を受けました。
30分くらい、企業と業務についての説明を受けます。
外資系企業ではあるが、日本法人として独立して長いので、雰囲気は伝統的な日系企業に限りなく近いと言われました。
この時点で、少し萎えてしまいました
提示された給与は高く、福利厚生がしっかりしていそうなのですが、説明された業務の内容が最悪でした。
- 2週間に一回ペースで、泊まりで「古き良き夜の出張」に同行する
- 業界的に顧客は男性なので、出張同行の際は必ずお酌すること
- 営業のメンバーを労うためのイベントを四半期に一回企画する
- 歓迎会・送別会も企画
- 日々の業務は資料作成がメイン
特に「古き良き夜の出張」の言い回しが怖すぎます。
こんなの、転職することで今以上にストレスを抱えること間違いありません。
「いずれ営業への道が開かれるから我慢しよう」にはならないと確信しました。
この仕事内容を聞いた段階で、「この求人は辞退しよう」と決めました。
業務説明の後は、通常の面接に移りました。
「英語力を見るために、今から英語で雑談します」と言われ、少しだけ英語の雑談タイムがありましたが、大したことはありませんでした。
完全にやる気を失っていたのですが、とりあえずこの場を穏便に済まそうと思い、きちんと受け答えをしました。
秘書業務を経験済み、通訳の経験もあるということで、皮肉なことに何を言ってもプラスになってしまいます。
お酌とか、そういうのは慣れていますか?
(ドン引き)はい、今の会社の社風的にそういうのは多いので、慣れてはいます
素晴らしい!!適性があります!
……
とても長く感じた面接でした。
エージェントに正直な感想を伝えた
面接が終わってすぐ、いつものようにエージェントに電話して、面接の内容と感想を報告。
エージェントには正直に「業務内容が希望と違うので、入社意欲は低いです」と伝えました。企業にもそう伝えてもらって構わないと言いました。
「とりあえず、企業側からの反応を待ちましょう」と言われ、やる気は無いながらも結果を待つことにします。
ポーランド人の役員と最終面接
一次面接から1週間ほど経って、エージェントから一次面接を通過したと電話がありました。
「企業側が、あなたのことをベタ褒めしています。他の候補者もいるが、その人より若いのに受け答えも非常にしっかりしていて、ぜひ最終面接に来てほしいと言われています」とのこと。
通常なら喜ばしいことですが、今回に限っては「恐れていたことが起きてしまった」という感覚です。
面接を辞退したいと訴えるが、ゴリ押しされてしまう
最終面接は辞退したいと言ったものの、「考えが変わるかもしれないし、とりあえず受けてみては」と言われ、聞き入れてもらえません。
加えて、営業部長のポジションと聞いていたのにも関わらず、役員秘書に変更になったと言われました。
営業部長の秘書から営業への道があると聞いて受けたので、ますます受ける意味がなくなってしまいました。
結局面接は、一次面接の2週間後に設定されました。
この2週間の間に、前の記事で書いたインサイドセールスの会社と、次の記事で書く予定の大本命の会社の選考が進んでいて、精神的余裕がなくなっていきました。
受けたくない面接を受ける時間も準備する労力も勿体無い、でも外国人との英語面接なので丸腰で行くわけにもいかない…
本当にストレスだったので、最終面接の前日になって「本当に辞退したい、余裕がない」とエージェントに再度連絡したのですが、
「こちらの立場もあるので、それだけはやめてほしい、受けてほしい」と言われてしまいました。
大人の事情があるのはわかりますが、最初から私の意思を尊重してほしかったところです。
適当に乗り切って、面接の記憶はあまりない
それでも当日はやってきました。
役員であるポーランド人と、もう1人のドイツ人との2対1の英語面接です。
役員に時間を取ってもらっている中、申し訳なかったのですが、適当にその場を乗り切った記憶しかありません。
礼儀として、ポーランドに旅行したことがあってポーランドが好きだという話や、ドイツに留学していた話など少し挟んだりして、愛想よく面接を終えました。時間は30分くらいです。
「秘書として、こんなトラブルに見舞われたらあなたならどう対処するか」みたいなケーススタディをいきなり投げられたことが想定外で、ちょっと焦りました。
終始陽気で明るい雰囲気でしたが、私の経験上、欧米の人は「こいつダメだな」と思ったとしても、社交辞令で陽気に振る舞ってくれることが多いため、向こうの反応からは何も読み取れませんでした。
そういう面では、日本人より欧米人の方がわかりにくいなと思っています。
結果を待たず、選考辞退
最終面接から1週間経った頃、並行して受けていた大本命の会社から内定をもらいました。
これで、この会社はスッキリ辞退することができました。
次回の記事では、今回の会社と並行して受けていた、最終的に入社した現職の会社について書こうと思います。
ここまで本当に長かったです。
次回に続く。
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